STEP3 空き家の査定

空き家の査定方法|机上査定と訪問査定の違い・一括査定の注意点

公開日
執筆・監修:川喜多(宅地建物取引士)

PR

この記事のポイント

  • 査定額は「売れそうな価格」の見積もりで、実際に売れる価格とは違う
  • 遠方の空き家は、机上査定で複数社を比べてから訪問査定を頼むと効率的
  • 古い家は土地の価格で評価されることが多い。買取や更地での売却も比べる

「売るか、貸すか、解体するか」を決めるには、まず今の家にどのくらいの価値があるかを知ることが出発点です。不動産会社の査定は、ほとんどの場合無料で受けられます。

査定額は「売れそうな価格」の見積もり

査定額は、不動産会社が「このくらいの価格なら売れそうです」と見積もった金額です。実際に売れる価格(成約価格)とは違うことに注意しましょう。

査定額を高く出して契約を取ろうとする会社もあるため、金額だけで選ばず、「なぜその価格なのか」という根拠を聞くことが大切です。

根拠を比べるためにも、大手の不動産会社の査定を1つ受けておくと、ほかの会社の金額が高すぎないか・安すぎないかの物差しになります。

机上査定と訪問査定

机上査定(簡易査定) 訪問査定
方法 住所・広さ・築年数などのデータと周辺の取引事例から計算 担当者が現地で建物の状態や周りの環境を確認
かかる時間 早ければ当日〜数日 現地確認のあと数日〜1週間程度
精度 目安 より実際に近い
向いている場面 まず相場を知りたい、遠方で立ち会えない 売却を具体的に考え始めた

実家が遠方にある場合は、まず机上査定で複数社の目安を聞き、対応がよかった会社に訪問査定を頼むという進め方がおすすめです。

一括査定サービスを使うメリットと注意点

一括査定サービスは、一度物件の情報を入力するだけで、複数の不動産会社に査定を依頼できるサービスです。

メリット

  • 何社にも個別に連絡する手間が省ける
  • 査定額を比べることで、相場の感覚がつかめる
  • 地元の会社と大手の会社の両方に出会える

注意点

  • 複数の会社から電話やメールで連絡が来る(連絡方法の希望を書ける欄があれば活用しましょう)
  • 査定額がいちばん高い会社が、いちばん高く売ってくれるとは限らない

宅建士の立場からも、最初から1社に絞らず、3社前後の査定を並べることをおすすめします。担当者の説明の丁寧さも、比べてみて初めてわかります。

自分でも相場を調べておく

国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、実際に取引された不動産の価格を地域ごとに調べられます。査定を受ける前に近所の取引価格を見ておくと、査定額が妥当かどうか判断しやすくなります。

「いきなり何社もの不動産会社から連絡が来るのは気が重い」という場合は、会員登録して自分のペースで相談を始められるサービスや、AIによる簡易査定から始める方法もあります。

古い空き家は「値段がつかない」こともある

築年数がかなり古い家は、建物の価値はほとんどなく、土地の価格で評価されることがよくあります。その場合は次のような売り方も検討します。

  • 古家付き土地として、建物を残したまま売る
  • 解体して更地として売る(費用の目安は「空き家の解体費用」)
  • 不動産会社に直接買い取ってもらう
  • 地方の物件なら、自治体の空き家バンクに登録する

どの方法が向いているかは、仲介での査定額と買取の金額を並べてみると判断しやすくなります。くわしくは「空き家は買取と仲介どちらで売る?」で解説しています。

名義変更の前でも査定は頼める

相続登記(名義変更)が済んでいなくても、査定を頼むことはできます。ただし、実際に売るときには相続登記が必要です。査定と並行して、名義変更の準備も進めておきましょう。

売ると決めたら、税金を大きく減らせる「空き家の3,000万円特別控除」が使えるかも確認しておきましょう。

よくある質問

空き家の査定は無料ですか?
不動産会社が売却のために行う査定は、無料で受けられるのが一般的です。なお、不動産鑑定士による鑑定評価は有料です。
相続登記の前でも査定を頼めますか?
頼めます。ただし実際に売るときには相続登記が必要なので、査定と並行して名義変更の準備を進めましょう。
一括査定を使ったら、必ず売らないといけませんか?
いいえ。査定を受けたからといって、売却の契約をする義務はありません。売るかどうかは、査定額や担当者の説明を比べてから決められます。

出典・参考

この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の状況に対する法律・税務上の判断ではありません。実際の手続きは、司法書士・税理士・弁護士などの専門家や、各窓口にご確認ください。

次のステップ:STEP4売却・活用

ほかの悩みから記事を探す

どんなことで困っていますか?

近いものを選ぶと、読んでおきたい記事が出ます。

悩みの一覧をすべて見る

1分でわかる「次にやること」診断