STEP2 遺品整理・片付け

遺品整理の進め方と業者の選び方|実家の片付けで先にやること

公開日
執筆・監修:川喜多(宅地建物取引士)

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この記事のポイント

  • 片付けの前に、遺言書・通帳・権利証など相続や売却に必要な書類を探す
  • 相続放棄を考えているなら、家財の処分は放棄できなくなるおそれがあるので慎重に
  • 業者は複数の見積もりと、一般廃棄物収集運搬業・古物商などの許可を確認して選ぶ

実家には、何十年分の家具や荷物が残っていることがほとんどです。いきなり捨て始めるのではなく、順番を決めて進めると、あとで困ることが減ります。

まず探すもの(捨てる前に)

片付けを始める前に、次のものを探して一か所にまとめておきましょう。相続の手続きや家の売却で必要になります。

  • 遺言書
  • 通帳、キャッシュカード、印鑑
  • 不動産の権利証(登記識別情報)、固定資産税の納税通知書
  • 生命保険の証券、年金の書類
  • 借入れや契約に関する書類(ローン、カード、賃貸契約など)
  • 写真、手紙など、家族で残すか相談したい思い出の品

遺言書を見つけたら

自宅で見つかった手書きの遺言書(自筆証書遺言)は、勝手に開けず、家庭裁判所で「検認」という手続きを受ける必要があります(法務局に預けてあったものは不要)。封がされている場合は、家庭裁判所で相続人などの立ち会いのもとで開封します。

相続放棄を考えているなら、片付けは慎重に

亡くなった人に借金が多いなどの理由で相続放棄を考えている場合は注意が必要です。家財を売ったり処分したりすると、相続することを認めた(単純承認した)とみなされ、放棄できなくなるおそれがあります。

相続放棄は、自分が相続人になったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申し立てます。放棄の可能性があるうちは、大がかりな片付けや売却の前に弁護士・司法書士に相談してください(くわしくは「相続放棄すると実家はどうなる?」)。

自分でやるか、業者に頼むか

自分(家族)で片付ける 遺品整理業者に頼む
費用 処分費・車代などで済む 部屋数や荷物の量に応じてかかる
時間 何度も通う必要がある 1日〜数日で終わることが多い
向いている人 近くに住んでいる、時間に余裕がある 遠方に住んでいる、荷物が多い、早く売りたい

実家が遠方にある場合や、売却の期限(たとえば空き家の3,000万円特別控除の期限)が迫っている場合は、業者に頼むほうが結果的に安く済むこともあります。

業者に頼むか迷っている段階でも、見積もりを取って費用の目安を知っておくと、家族で話し合うときの材料になります。

遺品整理業者の選び方

1. 複数の業者から見積もりを取る

荷物の量は電話だけではわからないため、訪問(またはビデオ通話)で見積もりをしてもらいましょう。2〜3社を比べると、相場がわかります。

2. 見積もりの内訳と追加料金の条件を書面で確認する

「作業後に追加料金を請求された」というトラブルを防ぐため、何が含まれているか、どんな場合に追加料金がかかるかを、見積書や契約書で確認します。

3. 必要な許可を確認する

  • 家庭のごみを運んで処分するには、市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。業者自身が持っていない場合は、許可を持つ業者に委託しているか確認しましょう。
  • 家財を買い取ってもらう場合は、古物商の許可があるかも確認します。

「遺品整理士」は民間の資格です。持っていることは一つの目安になりますが、それだけで選ばず、許可や見積もりの内容と合わせて判断しましょう。

4. 遠方なら「立ち会いなし」に対応しているか

鍵を預けて作業してもらい、写真や動画で報告してくれる業者もあります。貴重品が見つかったときの扱いも、事前に決めておくと安心です。

荷物が多すぎて家族だけでは手がつけられない、という実家も珍しくありません(「ゴミ屋敷になった実家の片付け方」)。物の量が多い家の片付けに慣れた業者なら、数日で片付くこともあります。

片付けが終わったら:家をどうするか決める

片付けが済んだら、次は家を「売る・貸す・解体する」のどれにするかを考えます。まずは査定で家の価値を知り、古い家なら買取と仲介のどちらで売るかや、解体にかかる費用も比べてみましょう。なお、荷物が残ったままでも買い取ってくれる会社もあります。

よくある質問

遺品整理はいつから始めればいいですか?
決まった時期はありません。ただし相続放棄を考えている場合は、家財を処分すると相続を認めたとみなされるおそれがあるため、放棄するかどうかを決めてから進めましょう。
遠方に住んでいて立ち会えません。
鍵を預けて作業してもらい、写真や動画で報告してくれる業者もあります。貴重品が見つかったときの扱いを事前に決めておくと安心です。

出典・参考

この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の状況に対する法律・税務上の判断ではありません。実際の手続きは、司法書士・税理士・弁護士などの専門家や、各窓口にご確認ください。

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